2025年にVHSビデオテープが見られなくなる?!理由とその対処方法を調べてみた

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1980年代から1990年代にかけて、録画といえばVHSビデオでした。

大活躍したVHSビテオテープもDVDやブルーレイに置き換わり、おうちに眠っている方も多いのではないでしょうか?

どうやら2025年には、そんな家族との思い出が詰まったビデオが見られなくなるらしいです。

というのも、ビデオデッキの製造・販売はすでに終了しており、修理する部品もほとんど入手することができなくなってきています。

大切な思い出がつまったVHSビデオテープは、どうすればよいのか調べてみました。

結論は「データ移行」しましょう。

これまでの映像を今後も見るためには、どうすればよいか順を追って説明していきます。

目次

VHSビデオが見られなくなる理由

なぜ見られなくなるのでしょうか?

その理由をまとめてみました。

劣化とハード面の問題

家庭でよく使われたVHSビデオテープ(以下、VHS)は、磁気テープに分類されます。

比較的安価で大容量のデータを記録することから、音楽の録音や放送、録画などによく使われていました。

磁気テープは、磁気による記録方式のため、磁気の影響を受けやすいです。

保管する環境によっては、データの消失や劣化のリスクがあります。

また、本体はプラスチックでできているので、ケース部分が経年劣化によって破損してしまい、テープ本体も壊れてしまうことがあります。

ビデオデッキの生産終了

再生するために必要なビデオデッキも、2016年7月を最後に現在はすでに生産終了しています。

また、生産が終了しているため、修理する部品の入手も大変むずかしくなっています。

故障してしまうと、修理ができず、再生できない要因につながります。

VHSビデオテープを保存する方法

きちんと保管すれば、劣化を最小限に抑えることができます。

長持ちする保存方法を紹介します。

適切な保存環境に保管する

強い磁気が発生するものの近くに置かない

磁気テープといわれている通り、磁気によって情報を保存します。

そのため、近くに強い磁気を発生させるものがあると、影響を受けてしまい、劣化を加速させます。

スピーカーや磁石などの、磁気を発生するものとはいっしょに保管しないようにしましょう。

カビの原因となる高温多湿な場所や温度変化の激しい場所に置かない

高温多湿な環境は、カビの発生リスクがあります。

また急激な温度変化により内部に結露が発生すると、それもまたカビの原因になります。

できるだけ通気性をよくし、温度変化の少ない環境が理想です。

保管容器の中に、乾燥剤や防カビ剤を一緒に入れるとよいでしょう。

カビってどこに生えるの?

テープ部分のバインダー(接着剤)と呼ばれる部分にカビが生えます。商品によってはカビに強いものもあります。

カビが生えたまま再生してしまうと、テープの劣化を招くとともに、ビデオデッキの故障の原因になることもあるので要注意です。

日光や蛍光灯の明かりを避ける

VHS本体はプラスチック製であり、プラスチックは紫外線に弱いです。

直射日光がダメなことはもちろん、蛍光灯にも紫外線が含まれています。

そのため、蛍光灯が当たらない場所がベターです。

光が当たる場所に置く場合は、不透明で光を通さない容器を使用するとよいでしょう。

近年はLED照明が普及し、蛍光灯よりはかなりリスクが軽減されています。

テープは端まで巻き戻しておく

VHSは構造上、フィルムの一部が常に外気に触れています。

その部分から劣化して、映像の乱れにつながる恐れがあります。

テープを巻き戻しておけば、外気に触れる部分はテープの最初にある「遊び」の部分になるため、本編には影響がありません。

1年に1回を目安に再生、巻き戻し、早送りをして動かしておく

再生せずに放置していると、テープ部分が重なった状態が続き、テープ同士で磁気の干渉を起こしてしまいます。

その影響で、ノイズが入りやすくなると考えられています。

ビデオテープ内の空気を動かすと、テープ内が新鮮な空気に入れ替わり、カビや湿気の対策にもなります。

高頻度な再生や巻き戻しはテープ自体に負荷が掛かるが、1年に1回程度であれば逆に劣化を防ぐ効果があります。

なお、再生したビデオテープは、必ず巻き戻してから保管しましょう。

デジタル化(データ移行)のメリットとデメリットとデータ移行方法

保存状態がよくても、やはり経年劣化は避けられません。

テープの中が見られなくなる前に、消えてほしくない映像をデジタル化して長期に保存することが可能です。

【映像の劣化防止】
ビデオテープに記録されている映像は劣化してしまうと、元の状態に戻すことができません。
経年劣化が進む前に、ダビングしてデジタルデータに変換することで、映像が乱れる前に保管できます。

【データの長期保存】
DVD、ブルーレイは光ディスクに保存されるため、劣化することはありません。
ただし、ディスク自体は、割れたり傷が付いて見られなくなる場合もあるし、経年劣化による寿命(10年程度)はあるので、そこは注意が必要です。

【コストが掛かる】
ビデオテープの映像をデータ化するには、どうしてもコストが発生します。

<自分で実施する場合>
専用のケーブルなど、専用の機材を準備する必要があります。

<業者に依頼する場合>
ビデオテープ1本あたり600円~3000円程度掛かります。

VHSビデオを再生できる機器は?

スタンドアロンVHSプレーヤー(VCR)と呼ばれ、ビデオ専用のデッキです。

VHS/DVDコンビネーションプレーヤーと呼ばれており、VHSデッキとDVDプレーヤーが一体化した機器です。

ビデオテープの映像をDVDにダビングできる機能が付いているものもあります。

テレビ内蔵VHSプレーヤーは、テレビとVHSプレーヤーが一体となったものです。

もちこ

おばあちゃん家にありました!

VHS/DVDコンビネーションプレーヤーを使用してダビングする方法

必要機材があれば、自分でもダビングが可能です。

必要な機材と準備

  • VHS/DVDコンビネーションプレーヤー
  • 空のDVDディスク(録画可能なDVD-RやDVD-RW)

手順

1 VHSテープをVHS/DVDコンビネーションプレーヤーのVHSスロットに挿入する

2 録画可能なDVDディスクをDVDスロットに挿入する

3 プレーヤーのメニューで「VHSからDVDへのダビング」機能を選択する

4 指示に従ってダビングをする

5 ダビングが完了するまで待つ

6 ダビング後、DVDを取り出し、
 他のプレーヤーでダビングができているか確認する

キャプチャーデバイスを使用する方法

上のやり方より少し複雑です。

必要な機材と準備

  • VHSプレーヤー(VCR)
  • ビデオキャプチャーデバイス(USB経由でPCに接続するもの)
  • PCキャプチャーソフトウェア
    (例:OBS Studio、Elgato Video Captureなど)

手順

1 VHSプレーヤーをビデオキャプチャーデバイスに接続する

2 通常は、RCAケーブル(赤、白、黄色)を使用
 キャプチャーデバイスをPCのUSBポートに接続する

3 キャプチャーソフトウェアをインストールし、起動する

4 ソフトウェアの指示に従い、入力ソースとしてキャプチャーデバイスを選択

5 VHSプレーヤーで再生を開始し、キャプチャーソフトウェアで録画を開始
 再生が完了するまで録画する

6 録画が完了したら、ファイルを保存する

業者でのダビングサービス

ネット型、店舗型ともに展開されています。

店舗型は家電量販店でも実施されていることが多いです。

ネット型のほうが料金は安い傾向にあります。

ダビングサービスがまとめられているページがあったので、参考にしてみてください。

https://www.du-video.net/dubbing-service-list

VHSビデオテープ、ビデオデッキの修理と購入

ダビングしたいのに、絡まってしまっているなど、小さいトラブルなら自分で修理できることが多いです。

自身がなければ、プロに任せましょう!

ビデオテープ自体の不具合を直す一般的な方法を紹介します。

テープの修理を行う際は、綿手袋をして手の油分や汚れが付かないようにしましょう。

また、ピンセットがあると非常に便利です。

テープのもつれ・絡まり

ネジ止めを外して直接テープのもつれや絡まりを直す方法です。小型のドライバーを準備しましょう。

1 VHSテープの本体ケースを慎重に開ける

2 テープがもつれている場合、ゆっくりと解きほぐす
 このとき、テープを強く引っ張らないように注意

3 テープが絡まっていないことを確認し、再度ケースに戻す

4 ケースを閉じ、ネジで再固定する

テープの切断や破損

切断部分は透明なテープでつなげて補修する方法を紹介します。

テープはセロハンテープでも代用可能ですが、繰り返し再生するのであれば、専用のテープで補修するほうがよいです。

専用テープはこちら(Amazonに飛びます)。

1 VHSテープの本体ケースを慎重に開ける

2 切断されたテープの両端を確認し、傷んでいる部分をハサミで切り取る

3 両端を少し重ね、透明なテープで接合する

4 テープが引っかからないように、接合部分はできるだけ薄くする

5 テープを巻き戻し、ケースを閉じてネジで固定する

カセットの物理的な破損

本体ケースが破損してしまった場合は、中身を移し替えることで復活させることができます。

1 壊れたカセットと予備のカセットを両方開ける

2 壊れたカセットのテープスプール(巻き取りするための軸)を取り出し、
 予備のカセットに移す

3 予備のカセットを閉じ、ネジで固定する

カビ

自分がカビを吸い込まないようにマスクを着用しましょう。

必要なもの
・綿棒
・無水エタノール
・コットン
・手袋(手が荒れやすい人)

1 本体ケースからテープを取り出す
 ビデオテープをカセットから垂直に持ち上げると取りやすい

2 コットン2枚にエタノールを含ませ、
 カビが付着している部分を挟みコットンで軽く拭き取る

3 引っ張りながらテープの拭き取りをしていく
 エタノールが乾いてきたら再度コットンに追加する
 また、コットンが汚れてきたら交換する

4 すべてのテープを拭き終わったら、
 テープを巻く前にカセットも拭いておく

5 カビを除去し終わったら、
 リールを回してテープを収納していく

6 カセットを組み立てて、ネジで固定する

修理が可能な店舗

日本国内でビデオデッキはすでに生産されていません。

メーカーの保証期間が1~5年と考えると、終了しているところがほとんどです。

そのため、専門の修理業者に依頼するのがよいと思います。

『ビデオデッキ 修理』で検索して、条件にあった修理業者を選択しましょう。

新品ビデオデッキの入手方法

日本国内では生産が終了しているため、家電量販店では購入ができません。

ネットオークションや、フリマアプリで出品されることがあるのでチェックしてみましょう。

中古のビデオデッキを探すコツ

おうち近くのリサイクルショップや、ネットオークション、フリマアプリで見つけることができます。

中古家電の扱うお店だと、あらかじめ動作確認されており、状態が良いものが手に入りやすいです。

ネットで購入する際は、現物を確認することができないので、不明な点は出品者に問い合わせることをおすすめします。

不要なビデオテープの処分方法

データ移行したあと、不用品として処分する方も多いかと思います。

ごみとして廃棄する場合は、プライバシーの保護からテープ部分ははさみで細かく切って出すようにしましょう。

自治体のゴミ回収ルールを確認する

自治体によって分別方法が異なるため、まずはお住まいの自治体のゴミ回収ルールを確認してみましょう。

多くの自治体では、不燃ゴミや粗大ゴミとして、分類されることが多いが、細かく分解してプラスチックと不燃など、
特別な処分方法が求められる自治体もあります。

もちこ

うちは”特定処理品目”でした

不用品回収やリサイクル業者に依頼する

ビデオテープはリサイクル可能な部品を含んでおり、リサイクル業者に依頼することで、適切に分別され、再利用可能な部分がリサイクルされます。

他にも色々廃棄したいものがある場合は、不用品回収業者に回収してもらうのもアリです。

業者を利用する際は、ビデオテープも取り扱っているか、事前に確認しておくと安心です。

業者に引き取ってもらう場合は処理費用が掛かるので要確認しましょう。

売却

未使用品や映像商品はラクマ、メルカリなどのフリマアプリやネットオークションで出品したり、買取業者に買い取ってもらうことも可能です。

譲渡や寄付

ジモティーなどの地域掲示板や寄付を募集している団体に寄付することもできます。

まとめ

デジタル化の発達により、お店からは姿を消してしまいました。

しかし、思い出がたくさん詰まっておうちに眠っているご家庭はきっとすごく多いと思います。

子どもの頃、何度も見たビデオもいい思い出です。

ビデオテープに残された数々の思い出を、これを機にデータ移行してみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人

30代、3人と2にゃんを養う会社員兼大黒柱妻。
育休を期に副業ブログを始めてみる。
整理整頓アドバイザー、愛玩動物飼養管理士や色彩士など民間資格をちょこちょこ保有。
熱しやすく冷めやすい。

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