大麦とブロッコリースプラウトのダイエット効果について、わかりやすく紹介します。
夏が近づくと、「ちょっと体を引き締めたいな」と思う方も多いですよね。
運動だけではなかなか続かないし、できれば食事でサポートできたらうれしい…
そんなお悩みに答えるのが、今回紹介する「やせ菌」を増やす2つの食材です。
テレビ番組でも話題になった大麦とブロッコリースプラウトは、腸内環境を整えることで、痩せやすい体づくりに役立ってくれます。
この記事では、それぞれの効果や取り入れ方をやさしく解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
健康的に痩せるには「腸内環境を整える」ことが基本

最近の研究では、ダイエットにおいて「腸内環境」が大きな役割を果たしていることが明らかになっています。
どんなに体に良いとされる食材を取り入れても、腸内の状態が乱れていれば十分な効果は得られません。
まずは、腸内環境について基本的なことを少しだけ知っておきましょう。
腸内環境とは?
人の腸内には数百種類もの細菌が存在し、大きく「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分類されます。
これらの菌は、それぞれグループをつくりながら腸内に定着しており、全体で「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と呼ばれます。

「叢」は”くさむら”、”そう”と読みます
この細菌叢のバランスは、生まれてくる時に母親から受け継がれたり、乳幼児期の食事によってある程度決まってしまうと言われています。
大切なのは、どの菌が多いかではなく、全体のバランスがとれているかどうか。
「善玉菌だけが多ければいい」という単純なものではありません。
ところで、「やせ菌」や「デブ菌」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
これらは実際の菌の正式名称ではありませんが、痩せやすい体質の人に多い菌、太りやすい人に多い菌をわかりやすく表現した呼び方です。
やせ菌は、脂肪や糖の吸収を抑えたり、代謝を促したりする性質を持っています。
一方、デブ菌は少量の食事からでもエネルギーを取り込みやすく、太りやすい体質につながると言われています。
この2つは日和見菌に分類されており、腸内環境の状態によってどちらが優位になるかが決まります。
つまり、腸内環境を善玉菌優位に整えてあげることで、やせ菌が元気に働ける環境を作ることができるんです。
ただし、注意点もあります。
もともと腸内に存在していない菌や、数が少ない菌は、一時的に増えても定着するのが難しいとされています。
腸内にはすでに強い定着した菌がいるため、新しく入ってきた菌が住みつくにはハードルが高いのです。




やせ菌の代表的な種類
やせ菌と呼ばれる菌にも、さまざまな種類が存在し、それぞれが異なる働きをもっています。
代表的な菌をいくつか紹介してます。
- アッカーマンシア・ムニフィラ:欧米人に多く見られる菌で、糖や脂肪の吸収を抑える「ムチン」を作ります。日本人の保有率は1割程度とされています。
- ブラウティア・ウェクセレエラ:日本人の約9割が保有。短鎖脂肪酸を産生し、血糖値の急上昇を防ぎ、満腹感を得やすくします。
- クリステンセネラ・ミヌタ:BMIが低い人に多く存在し、脂肪分解をサポートする力があるとされています。
たとえば、「アッカーマンシアを増やそう!」と思っても、もともと腸内に存在していない場合、取り入れても定着しにくく、効果が実感しづらいことも・・・
最近では、自宅で自分の腸内フローラを測定できるキットも販売されています。
自分に合った食事法を知るヒントになるかもしれません。




日本人に多い「やせ菌」を増やすなら大麦がおすすめ


先ほど紹介した「やせ菌」の中でも、ブラウティア菌は日本人の約9割がもともと持っているとされています。
この菌を元気にするためには、食物繊維をしっかり摂ることがポイントです。
とくに、大麦は水溶性と不溶性、どちらの食物繊維も豊富に含んでいるため、腸内環境の改善にもぴったりですね。


水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
食物繊維には2種類ありますが、それぞれの特徴は以下のとおりです。
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
---|---|---|
主な特徴 | ねばねば・つるつるした食材に多く含まれる | ごわごわ・しっかり噛む必要がある食材に多い |
働き | 善玉菌のエサになり、腸内環境を整える | 便のかさを増やし、腸の動きを促進する |
含まれる食品 | 大麦、海藻、モロヘイヤ、こんにゃく、いちご など | 大麦、大豆、ごぼう、きのこ、甲殻類 など |
大麦にはこの両方が多く含まれており、「一石二鳥」の食材なんです。


大麦を美味しく、効果的に取り入れる方法
「毎日続けられること」が一番大切なポイントですよね。
おすすめは、白米と一緒に炊く方法です。
白米150g(1合)に対して、大麦20gを加えるだけでも十分な効果が期待できます。
クセが少なく、ぷちぷちとした食感が加わって、食べごたえもアップします。
ただし、食物繊維は消化に時間がかかるため、最初からたくさん食べるとお腹がゆるくなることもあります。
最初は少しずつ量を増やしながら、自分の体調に合わせて調整しましょう。
毎日少しずつ続けることで、ブラウティア菌の活動がサポートされ、腸内環境が整っていきますよ。
大麦製品の選び方
スーパーに行くと、「押し麦」「もち麦」「米粒麦」「ビタバァレー」など、いろいろな種類の麦を見かけることがあります。
「どれを選んだらいいの?」と迷うかもしれませんが、実はこれらはすべて大麦です。
それぞれの特徴は以下のようになっています。
- 押し麦:大麦を平らにつぶしたタイプ。ぷちっとした食感で消化もしやすい。
- もち麦:もちもちとした食感が特徴。食べごたえがあります。
- ビタバァレー:押し麦にビタミンB1・B2を強化した栄養重視タイプ。
- 米粒麦:お米のような形にカットされた麦で、白米に混ぜやすい。
どれを選んでも効果は変わらないので、自分の好みや調理スタイルに合わせて選んでOKです。




注目成分「超硫黄分子」を含むブロッコリースプラウト


最近話題になっている成分「超硫黄分子」。
少し聞き慣れない言葉かもしれませんが、実はブロッコリースプラウトにたっぷり含まれていることが分かっています。
この成分には、ダイエットだけでなく、紫外線対策や老化予防、さらには生活習慣病の予防にも効果があるとされています。
温泉などでおなじみの硫黄は、体の中にも存在していて、バランスの良い食事で補うことが大切です。
硫黄が不足すると、ニキビや肌荒れ、抜け毛などにつながることもあると言われています。
ブロッコリースプラウトに含まれる成分のはたらき
ブロッコリースプラウトには、超硫黄分子だけでなく、「スルフォラファン」という成分も豊富です。
このスルフォラファンは、がん予防成分としても知られており、最近の研究では、肝臓の酵素活性を高め、エネルギー代謝をアップさせる働きがあることがわかっています。
さらに、スルフォラファン自体にも脂肪の蓄積を防ぐ働きがあるとされ、ダイエットの強い味方になってくれるんです。
ちなみに、辛みのある野菜、たとえばカイワレや玉ねぎにも超硫黄分子は含まれていますが、含有量で言えばブロッコリースプラウトが圧倒的です。


ブロッコリースプラウトの効果的な食べ方
効果をしっかり得るには、「生食」がおすすめです。
なぜなら、超硫黄分子は熱に弱く、加熱調理で成分が壊れてしまうからです。
スーパーで販売されているブロッコリースプラウトは、発芽から3日目のものが多いですが、5日目が最も有効成分が多いとされています。
買ってきたら、冷蔵庫ではなく、暗所に置いてさらに2日育ててから食べるのもおすすめです。
摂取量の目安は、2日に1回、30~40gほど。
ただし、スルフォラファンには抗菌作用もあり、腸内細菌に影響を与える可能性があるため、過剰摂取は避けましょう。
ブロッコリースプラウトは、自宅で簡単に育てることもできます。
興味のある方は家庭菜園にチャレンジしてみるのも良いですね。




まとめ


今回ご紹介した「大麦」と「ブロッコリースプラウト」は、どちらもスーパーで気軽に手に入る身近な食材です。
毎日の食事に少しずつ取り入れるだけで、腸内環境の改善やダイエット、美容面での効果が期待できるのは嬉しいポイントですね。
味にクセが少なく、ぷちぷち・シャキシャキとした食感も楽しめるので、ご家族と一緒に続けやすいのも魅力です。
とくに大麦は、食物繊維が豊富で便通の改善にもつながりますし、白米と一緒に炊くだけで簡単に取り入れることができます。
実際、我が家でも大麦を混ぜたご飯を出してみたところ、子どもたちが「美味しい!」と言ってパクパク食べてくれました。
ブロッコリースプラウトも、加熱せずにサラダなどで手軽に摂れるので、続けやすいです。
まだ始めて間もないですが、お通じがよくなったように感じていて、「試してよかったな」と実感しています。
「体の中から整える」ことが、痩せやすく・健康的な体づくりの第一歩。
無理なく、楽しみながら取り入れてみてはいかがでしょうか?
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