私は高校の部活動で、柔道をやっていた経験があります。
オリンピックの試合を見ていて、道着にロゴが付いていることに気が付きました。
「あれ?見たことないな」というロゴもちらほらあり、気になってメーカーについて調べてみました。
オリンピックで使用できる柔道着について
オリンピックをはじめとする、国際大会で着用できる柔道着は、IJF(International Judo Federation)で認定されたもののみとなります。
ユニフォーム規定について調べてみると、意外と細かく規定されています。
簡単にまとめてみました。
【素材】
・綿混紡率が70%以上であれば、綿以外の素材は、化学繊維の使用がOK。
・上衣刺し子生地部分のひっぱり強度が2,200N°以上かつ1㎡あたりの重量が650g~750(±5 %)g。
・襟幅は最大4cmで、襟は4筋縫い、内部芯材は規定に則ること。
・襟の折曲位置(うなじ付近)から5cmの箇所に10kgの重しを置いたときの、最大の高さが3.5cm以内。
・白柔道衣は白または白に近い色、ブルー柔道衣は指定のパントーンカラー色。
【コントロール面】
・袖は、肩の高さまで上げた時に、手首を含め柔道衣で覆われていること。
・胸骨の一番上から襟の重なる部分まで、垂直で10㎝未満でなくてはならない。
・上衣の併せ目(左右が重なり合う部分)は、水平で25㎝以上であること。
・帯は腰骨部分にしっかりと結ぶこと。
・上衣丈は、おしりを完全に覆わないこと。
・上衣丈は、ひざ上から10cmは確保されていなければならない。
・ズボンは、ひざの所で10~15cmの余裕がなければならない。
・帯の結び目から、両端までは20cm~30cm程度の長さが必要。
・刺繍の長さは 20 cm まで。
・女子は上衣の下に白の半袖Tシャツ(無地)を着用すること。
結構色々書いてありますよね。
詳しい規定は、九櫻さんのこちらのHPをご参考ください。
国際大会で着用できるメーカーは、全部で16社あります。
そのうち、日本国内メーカーは4社が認定されています。
ちなみに、日本国内の大会だと、使用できるメーカーは14社あります
この機能面以外にも、IJF認定道着の証となるマークが上下ともに決まった位置に必要です。
IJFが公認する国内メーカー
世界各国が使用できる16メーカーのうち、1/4を占める日本のメーカー。
外国人選手も着用している姿が見られました。
ただし、国際大会のスポンサーがミズノであるため、日本選手はミズノの柔道着を着用しています。
国内大会では、様々なメーカーの柔道着を見ることができます。
株式会社 九櫻
この「赤いS」マークを多くの方が見たことあるのではないでしょうか?
大阪に本社を構える道着のメーカーです。
柔道の他に空手、剣道など、道着を幅広く取り扱っているメーカーでもあります。
なお東京には柔道衣及び関連商品の展示と、サイズのアドバイスをしてくれるショップがあります。
会社の詳細な情報はこちらのHPから、九櫻ワールドショップについてはこちらから。
外国人選手だと、ブラジルの57 kg級の女子選手やモルドバの66 kg級の男子選手も九櫻でしたね
なぜ九櫻(くさくら)なのにロゴが”S”なのか
1991年、ローマ字表記のブランドロゴを採用し、国花の桜の頭文字“S”を取り入れ、KUSAKURAとしました。
だそうです。
私の黒帯はここの会社のものだけど、今知りました
美津濃株式会社(ミズノ)
誰もが知るスポーツブランドで、野球が有名ではないでしょうか。
柔道でも着ている選手が多く、その他の競技では、水泳、バドミントン、ゴルフや乗馬など、この他にもかなり幅広く展開しています。
外国人選手も結構着用していました。
東洋マーシャルアーツディストリビューション
愛知県で柔道や剣道に使用する道着などを販売しているメーカーです。
メーカーロゴは翼のマークで、柔道着のモデルでマークが異なるようです。
道場や道着の消臭や除菌にも使える、大豆アミノ酸からつくられた消臭剤が特別価格で取り扱われています。
東京オリンピックの際に、90 kg級のガーナ代表であったANANI選手が着用していました。
株式会社 柔JAPAN
神奈川県にある柔道に関連する用品を取り扱うメーカーです。
ロゴは「柔」の漢字一文字と「Japan」を掛け合わせたものとなります。
職人によるすべて手縫いのモデルもあるようです。
国外メーカー
海外のメーカーはほぼヨーロッパが占めていますが、中国とニュージーランドも認定ブランドとされています。
中国のTaishan Sportsは道着以外にも、柔道に関係する物品のサプライヤーとなっています。
中国 Taishan Sports
画像はHPから
IJFにおける唯一のマスターサプライヤメーカーです。
そのため試合で使用されるタタミもここのものとなります。
中国代表の選手は九櫻を着用していたようです
ドイツ Danrho Kwon
画像はHPから
柔道の他に空手やテコンドーなどの取り扱いも多いです。
スペイン Daedo
画像はHPから
オリンピックでは主にテコンドーでよくみられました。
韓国版合気道Hapkidoの道着も取り扱ってる珍しい会社でもあります。
フランス Double D Adidas
画像はHPから
皆様もご存じ、あのアディダスの格闘技ラインです。
オリンピックではテコンドーでよくみられました。
オランダ Essimo
画像はHPから
その他の武道用品も品ぞろえがあります。
フランス FA Company(Fightart)
柔道の他に空手や柔術などの他に、ボクシングも取り扱いがあります。
フランス代表のリネール選手はここの柔道着でしたね
イギリス Fighting Films Store
画像はHPから
柔道関連の他にグッズ展開も多いです。
オランダの78 kg級の女子選手はこちらを着用していました
ドイツ Green Hill GmbH
柔道とボクシングの取り扱いが多いです。
ドイツ IPPON GEAR
ここの柔道着もよく見かけます。
柔道着には画像の右上にある帯のマークが刺繍されています。
フランス Le Coq Sportif
画像はHPから
スポーツウェアやスニーカーなども幅広く展開されているのでご存知の方も多いかと思います。
ちなみに日本での読み方はルコックスポルティフです
(私は読み方難民でした)
オランダ Matsuru
画像はHPから
オランダ代表の男子100 kg超級の選手が着用していました。
ニュージーランド JURIDCL International Sports
ロゴの感じ中国系かなと思われますが、ほとんど情報がなかったです。
まとめ
今までメーカーのロゴマークを気にしていませんでしたが、よく目につくようになり、今回調べてみました。
日本のメーカーのものを海外の選手が着ていると、なんかちょっと嬉しくなりますね。
私が柔道をやっていた頃は、女子の黒帯に白線が入ったものが使われていましたが、2017年に廃止になったことを知りました。
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